自民党税調 最終処理案でインボイス経過措置の見直し案が判明【令和8年度税制改正動向ニュース ~与党税調の議論の行方~】

自民党税調 最終処理案でインボイス経過措置の見直し案が判明

自民党税制調査会(小野寺五典会長)は12月16日、小委員会を開き、令和8年9月末に適用期限を迎えるインボイス導入に係る経過措置などの最終処理案について議論した。

インボイス発⾏事業者となった⼩規模事業者に関する経過措置(2割特例)の見直しとして、個人事業者については、納税額を売上税額の3割とすることができる経過措置を2年(令和9・10年分申告)に限り講じるとしている。

免税事業者からの課税仕⼊れに係る税額控除に関する経過措置(8割控除・5割控除)については、最終的な適⽤期限を令和13年9⽉末まで2年延⻑した上で、現行で令和8年10月から5割とされている控除可能割合を「令和8年10⽉から7割、令和10年10⽉から5割、令和12年10⽉から3割」に⾒直すとした。同経過措置の濫⽤防⽌を図る観点から、1免税事業者ごとの仕⼊れに係る年間適⽤上限額を1億円(現⾏10億円)に引き下げるとしている。

また、その後に開催された自民党と日本維新の会による会談では、自動車関係諸税とインボイス導入に係る経過措置の処理案について両党間で合意した。

年収の壁について自民・維新・国民・公明の4党で協議

同日には、いわゆる年収の壁について、自民党の小野寺五典会長と日本維新の会の梅村聡会長、国民民主党の古川元久会長、公明党の赤羽一嘉会長による税調会長会談も開催。昨年12月に178万円への引上げを目指すことで合意した自民党、公明党、国民民主党に加え、新たに連立与党となった日本維新の会の4党で、令和8年度税制改正大綱のとりまとめに向けた今後の進め方等について確認された。

終了後の会見で小野寺会長は「年収の壁については自民党と国民民主党で議論しているが、最終的には4党で合意する。令和8年度税制改正大綱のとりまとめの前に4党で合意できるよう努力していきたい」とした。

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