税務用語辞典


  • 令和3年度 税制改正対応版※令和3年4月1日現在の法令等によっています。

生命保険料控除

  • (1) 居住者が、新生命保険料(新生命保険契約等に係る保険料又は掛金をいい、(2)の介護医療保険料及び(3)の新個人年金保険料を除く。)又は旧生命保険料(旧生命保険契約等に係る保険料又は掛金をいう。)を支払った場合には、次の場合の区分に応じ、それぞれに定める金額が所得金額から控除される(法76①、令208の3208の4208の5)。
    • ① 新生命保険料を支払った場合 次の支払保険料の金額の区分に応じ、それぞれに定める金額
      • イ 20,000円以下……支払保険料の全額
      • ロ 20,000円超40,000円以下
         ……20,000円+(支払保険料-20,000円)×(1/2)
      • ハ 40,000円超80,000円以下
         ……30,000円+(支払保険料-40,000円)×(1/4)
      • ニ 80,000円超……40,000円
    • ② 旧生命保険料を支払った場合 次の支払保険料の金額の区分に応じ、それぞれに定める金額
      • イ 25,000円以下……支払保険料の全額
      • ロ 25,000円超50,000円以下
         ……25,000円+(支払保険料-25,000円)×(1/2)
      • ハ 50,000円超100,000円以下
         ……37,500円+(支払保険料-50,000円)×(1/4)
      • ニ 100,000円超……50,000円
    • ③ 新生命保険料及び旧生命保険料を支払った場合 次の区分に応じ、それぞれに定める金額の合計額(上限40,000円)
      • イ 新生命保険料 上記①により算出した金額
      • ロ 旧生命保険料 上記②により算出した金額
  • (2) 居住者が、介護医療保険料(介護医療保険契約等に係る保険料又は掛金をいう。)を支払った場合には、次の支払保険料の金額の区分に応じ、それぞれに定める金額が所得金額から控除される(法76②、令208の6208の7)。
    • ① 20,000円以下……支払保険料の全額
    • ② 20,000円超40,000円以下
       ……20,000円+(支払保険料-20,000円)×(1/2)
    • ③ 40,000円超80,000円以下
       ……30,000円+(支払保険料-40,000円)×(1/4)
    • ④ 80,000円超……40,000円
  • (3) 居住者が、新個人年金保険料(新個人年金保険契約等に係る保険料又は掛金をいう。)又は旧個人年金保険料(旧個人年金保険契約等に係る保険金又は掛金をいう。)を支払った場合には、次の場合の区分に応じ、それぞれに定める金額が所得金額から控除される(法76③)。
    • ① 新個人年金保険料を支払った場合 次の支払保険料の金額の区分に応じ、それぞれに定める金額
      • イ 20,000円以下……支払保険料の全額
      • ロ 20,000円超40,000円以下
         ……20,000円+(支払保険料-20,000円)×(1/2)
      • ハ 40,000円超80,000円以下
         ……30,000円+(支払保険料-40,000円)×(1/4)
      • ニ 80,000円超……40,000円
    • ② 旧個人年金保険料を支払った場合 次の支払保険料の金額の区分に応じ、それぞれに定める金額
      • イ 25,000円以下……支払保険料の全額
      • ロ 25,000円超50,000円以下
         ……25,000円+(支払保険料-25,000円)×(1/2)
      • ハ 50,000円超100,000円以下
         ……37,500円+(支払保険料-50,000円)×(1/4)
      • ニ 100,000円超……50,000円
    • ③ 新個人年金保険料及び旧個人年金保険料を支払った場合 次の区分に応じ、それぞれに定める金額の合計額(上限40,000円)
      • イ 新個人年金保険料 上記①により算出した金額
      • ロ 旧個人年金保険料 上記②により算出した金額
  • (4) 上記(1)から(3)までにより所得金額から控除される金額の合計額が 12万円を超えるときは、12万円が限度となる(法76④)。

備考

「新生命保険契約等」とは、平成24年1月1日以後に締結した次の契約又は規約のうち、保険金等の受取人の全てを本人又はその配偶者その他の親族とするものをいう(法76⑤、令208の8209①②、210210の2)。

  • ① 生命保険会社又は外国生命保険会社等の保険契約のうち生存又は死亡に基因して保険金が支払われるもの
  • ② 旧簡易生命保険契約
  • ③ 農業協同組合の締結した一定の生命共済契約その他これに類する共済契約
  • ④ 確定給付企業年金に係る規約又はこれに類する退職年金に関する契約

「旧生命保険契約等」とは、平成23年12月31日以前に締結した次の契約のうち、保険金等の受取人の全てを本人又はその配偶者その他の親族とするものをいう(法76⑥、令209③)。

  • ① 上記「新生命保険契約」の①~④に掲げる契約又は規約
  • ② 生命保険会社、外国生命保険会社等、損害保険会社及び外国損害保険会社等の保険契約のうち、医療費の支払に基因して保険金が支払われるもの

「介護医療保険契約等」とは、平成24年1月1日以後に締結した次の契約又は規約のうち、保険金等の受取人の全てを本人又はその配偶者その他の親族とするものをいう(法76⑦、令209④)。

  • ① 上記「旧生命保険契約等」の②に掲げる契約
  • ② 疾病、障害等に基因して保険金等が支払われる旧簡易保険契約又は生命共済契約のうち、医療費等支払事由に基因して保険金が支払われるもの

「新個人年金保険契約等」とは、平成24年1月1日以後に締結した上記「新生命保険契約等」の①から③までに掲げる契約(年金給付契約に限る。)で次の要件を満たすものをいう(法76⑧、令211212)。

  • ① 年金の受取人が、本人又はその配偶者であること
  • ② 保険料等の払込みは、10年以上であること
  • ③ 年金の支払が、年金受取人の年齢が60歳に達した日以後の日で10年以上の期間支払われること又は終身年金であること等

「旧個人年金保険契約等」とは、平成23年12月31日以前に締結した上記「新生命保険契約等」の①から③までに掲げる契約(年金給付契約に限る。)で、要件は上記「新個人年金保険契約等」と同様である(法76⑨)。

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