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CRSで特定される口座の範囲

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CRS(共通報告基準)とは,自動的情報交換の対象となる非居住者の口座の特定方法等を各国で共通化するためOECDが策定した国際基準のこと。自国の金融機関が口座情報を 特定 した後,税務当局に報告し,当局と外国税務当局間で情報を交換する仕組みである。

先般,令和元事務年度におけるCRS情報交換の速報値が公表されたが( №3585 ),平成30事務年度に比べ件数が大幅に伸びている。

というのも,金融機関が 特定 する口座情報の対象は,CRS情報の交換を開始した1年目と2年目以降で範囲が異なり,日本は30年に初回交換を行ったため,令和元年から対象口座が拡大したからだ。

原則,1年目は「①個人新規口座」,「②法人新規口座...