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賃貸不動産の評価と空室状況

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賃貸アパートやマンションなどの賃貸不動産は,土地を更地のまま所有するよりも相続時の評価額を抑えられるとして活用されているが,一方で,不動産市場の情勢の悪化等により空室が増えると,その評価額に影響がある。

賃貸アパート等の評価は,建物部分は貸家として「自用家屋の価額-自用家屋の価額×借家権割合×賃貸割合」という式で,その宅地部分は貸家建付地として「自用地価額-自用地価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合」という式で評価額を算出する( 評基通2693 )。自用家屋又は自用地の価額から,賃借人の借家権等の経済的価値への影響を考慮し,一定額を控除して評価額を求めることとなる。

賃貸割合とは,家屋の各独立部分...