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[全文公開] e-Taxでのインボイス登録申請

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令和5年10月より消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)が始まることに先駆け,本年10月から適格請求書発行事業者の登録申請の受付がスタートした。登録申請は書面だけでなくe-Taxで行うことも可能で,その場合は登録番号等が記載された「登録通知書」を電子データで受け取ることができる。書面の登録通知書に比べ電子データで受け取る方が便利であるとして,e-Taxでの登録申請による電子データの受取りが推奨されている。

事業者が適格請求書(インボイス)を交付するには,税務署長に登録申請を行い,適格請求書発行事業者になることが必要だ。税務署で審査を受け,適格請求書発行事業者として登録された場合は,事業者に登録通知書が送付される。書面で登録申請を行った場合は,書面で登録通知書を受け取るが,e-Taxでの登録申請時に画面上で電子データでの受取りを“希望する”選択をすれば,登録通知書を電子データで受け取ることができる。

電子データの場合,税務署で登録が済むとほぼ同時に登録通知書を受け取ることができ,e-Taxのメッセージボックスに1,900日間保存されるため,書面のような紛失リスクはない。また,取引先に登録通知書の電子データを送信することで,スムーズに自社の登録番号を連絡でき,取引先でもその登録番号の書面保管が不要となる。さらに,事前に顧問税理士のメールアドレスを登録しておけば,顧問税理士に対し,その顧問先の事業者に登録通知があったことがメールで知らされる。電子データで登録通知書を受け取ることで,登録番号のやりとりや管理を効率的に行うことができるわけだ。

なお,書面で登録申請を行う場合は,管地域の「インボイス登録センター」に申請書を送付することになる。