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[全文公開] e-Taxを利用した確定申告

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2月16日より令和3年分の所得税の確定申告が始まる。国税庁では,新型コロナウイルス感染症のリスク軽減のため,自宅等からのe-Taxを利用した確定申告を推奨している。

e-Taxを利用した確定申告の方法には(1)マイナンバーカード方式と,(2)ID・パスワード方式がある。(1)マイナンバーカード方式とは,マイナンバーカードを使って,e-Taxへログインするための手段のこと。ICカードリーダライタでマイナンバーカードを読み取り,利用者証明用電子証明書の暗証番号を入力することでe-Taxへのログイン等ができる。ICカードリーダライタが手元にない場合は,対応可能なスマートフォンにマイナポータルアプリをインストールし,カメラ機能でマイナンバーカードを読み取ること等により,e-Taxの利用手続等がオンライン上で完結する。

ちなみに,この方式を利用する際の前提となるマイナンバーカードの取得に当たっては,個人番号カード交付申請書に記載されているIDと顔写真が必要となる。パソコンやスマートフォンによる申請のほか,個人番号カード交付申請書受付センターへの郵送や,街中にある証明写真機からの申請も可能だ。

一方,(2)ID・パスワード方式は,e-Tax用のID・パスワードを利用して,確定申告書等作成コーナーからe-Taxによる申告を行う方法のこと。マイナンバーカードとICカードリーダライタは不要だが,事前に,税務署での本人確認やオンライン上で開始届出書の提出が必要である。

なお,令和4年1月1日現在のマイナンバーカードの交付枚数は5,187万1,720枚に上り,その普及率は41.0%となっている。マイナンバーカードの発行は平成28年1月から行われ,6年が経過。政府は,さらなる普及率アップに向けてマイナポイントの付与や,健康保険証との連携で医療費控除を自動入力するサービス等を拡充するという。