ちょっと役立つワインの小話 第7回 ワインを保管するお話 <"コルクを抜く前"編>
日本ソムリエ協会 ワインエキスパート/ワイン検定講師 佐久間 裕輝(米国CPA)
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なかなか手に入らない貴重なワインや,そもそも時間をかけて熟成が必要なワインなど,日常飲み用のテーブルワインとは別扱いで,しばらくの間,コルクを開けずにとっておきたいワインってありますよね。とはいえワインはとてもデリケートなので,いったいどの様に保管すればよいのでしょうか。今回はそうした"コルクを抜く前"のワインの保管についてお話をします。
保管のポイントは,温度,湿度,振動,光,臭いなどですが,なかでも,「温度」が最も大事で,まずは高温状態を避けなければなりません。そうなると,「冷蔵庫」の出番となるのですが,長期保管を目的とした場合には次の様なリスクが考えられます。
温度が極端に低く熟成が進まない
保管の適温は10~14度と言われており,これ以下であると熟成が進みません。(一方,高温状態では熟成がどんどん進み,劣化していきます)
湿度が低く酸化が進んでしまう
湿度が低いとコルクが細くなり,空気が入り込みやすくなることで,酸化が進んでしまいます。
振動により健全な熟成を妨げてしまう
ドアの開け閉めや,食材などの出し入れにより振動を受けやすく,健全な熟成を妨げてしまいます。
食材などの臭いがついてしまう
保...
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