ASBJ 収益審議は最重要論点「認識時点」へ

課題認識も対応にアイデア必要
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企業会計基準委員会(ASBJ,小野行雄委員長)は8月3日,第68回収益認識専門委員会を開催した。同専門委では,個別の論点について,IFRS15号の関連規定と日本基準の文案(イメージ)とを比較しながら検討の進め方を探る一方,新たな課題などを抽出している。当日扱った論点は「一定の期間にわたり充足される履行義務(ステップ5)」。「収益認識の肝」とされる最重要論点であることから,文案の表現(書きぶり)について委員から細かな指摘が相次いだ。委員らの意見や企業の実務への配慮など応えるべき課題が多く,今後の進展に向けてアイデアが必要だ。

文案イメージへの指摘多数

専門委員会では,事務局が示した基準のイメージについて4つの観点から問題を洗い出している。

・IFRSの任意適用企業と日本基準の適用企業のニーズを踏まえると,どのような文章の様式が適しているか

・IFRS15号の要求事項をどの程度,開発する基準の要求事項とするか

・基準と適用指針をどのように切り分けるか

・日本文案でIFRS15号の表現を修正することにより,どの程度,得られる会計処理の数値に影響が生じると考えられるか

今回のテーマ「一定の期間にわたり充足さ...