在外子会社の連結 第10回 連結キャッシュ・フロー計算書の作成(簡便法)
株式会社ラウレア代表取締役 公認会計士 飯塚幸子
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はじめに
皆さんこんにちは! 公認会計士の飯塚幸子です。「在外子会社の連結」第10回の講義を始めます。
前回は,原則法での連結キャッシュ・フロー計算書の作成の流れを確認しました。今回は,簡便法での連結キャッシュ・フロー計算書の作成手順をみていきましょう。
1.簡便法による連結キャッシュ・フロー計算書作成の手順
簡便法での連結キャッシュ・フロー計算書の作成は,連結貸借対照表の前期と当期の差額金額をもとに作成します。
在外子会社が存在する場合には,連結貸借対照表の前期と当期の差額金額に為替の影響額が含まれているため,これらを排除する手続きが必要となります【図表1】。
2.簡便法による連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法
それでは,簡単な例題を用いて,簡便法による連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法を確認していきましょう。
■例題1■当社はかねてより,在外子会社(議決権80%保有)を設立して連結しています。当期および前期の連結貸借対照表および連結損益計算書は<資料>のとおりです。親子間の取引として,貸付借入および配当があります。当期の為替相場は以下のとおりでした。・前期末レート @110円・当期末レート...
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