IFRS16号「リース」適用の留意事項 第4回 個別論点(少額資産リースと短期リース等)

EY新日本有限責任監査法人 公認会計士・米国公認会計士 小山 智弘

( 30頁)

Ⅰ はじめに

第3回( No.3380・28頁 )では,不動産の借手の会計処理について留意すべき論点である,①リース期間,②リース料,③割引率,④原状回復コストを解説しました。IFRS16号では,リースの借手は,原則としてリース取引から生じる資産(使用権資産)および負債(リース負債)を貸借対照表に認識するので,不動産の借手には大きな影響が生じることになります。

第4回では,IFRS16号の適用によって,このような直接的な影響の及ぶ領域ではなく,関連する論点である,①借手の通常の会計処理からの免除規定(少額資産リースと短期リース),②サブリース,③セール・アンド・リースバック取引を取り挙げます。

なお,本...