証券取引等監視員会 中期活動方針(第10期)
解説
証券取引等監視委員会 事務局長 古澤知之
~信頼され魅力ある資本市場のために~
( 14頁)
証券取引等監視委員会(以下「証券監視委」という。)は,令和元年12月13日に新体制がスタートしたことを受け,本年(令和2年)1月24日に中期活動方針(第10期)~信頼され魅力ある資本市場のために~を公表した。
その策定に際しては,証券監視委の「使命」「活動理念」に関して第9期を引き継いだ上で,大きく変化する資本市場の中における,当面の課題を見据えて,高齢者を含む多様な投資者の保護に向けた取組みの推進,低流動性ファンド等への資金流入に伴うリスクへの目配り,国内外への情報発信の強化,デジタライゼーション対応,人材の戦略的育成等,新たな方針を明示したものである。
なお,本方針は,令和2年1月時点での経済金融情勢等を踏まえて作成されたものであり,今後,必要に応じて見直すことがある ① 。また,文中意見にわたる部分は,筆者の個人的見解である点にはご留意頂きたい。
Ⅰ.環境認識
第10期中期活動方針は,資本市場を取り巻く以下のような環境認識の下,策定した。
まず,構造的な変化として,海外投資の増加や企業のグローバル化(海...
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