英国での３回目のロックダウンなど，新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響は2021年も看過できなそうだ。感染拡大以降，各種ガイダンス等が公表されてきたが，2020年12月16日にIESBAが２つのスタッフ文書を公表した。①不正やその他の違法行為のリスクの高まりに関するもの（IAASB・南アフリカの監査監督機関と共同），②マネーロンダリングやテロ資金供与，サイバー犯罪のリスクに関するもの（カナダ勅許職業会計士協会と共同）だ。①についてはこれまでもIAASB等が公表してきた（ No.3464・６頁 等）ので，②について見てみたい。

COVID-19は個人や企業の行動を変化させたが，マネーロン...