2021年上半期のIPOは58社

前年同期比20社増,情報・通信業が3分の1超に
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本誌調査では,2021年上半期のIPO(新規上場)は58社だった(外国株,テクニカル上場は除外)。新型コロナウイルスの影響が顕著に出た前年同期より20社増加した。小売業の上場はなかったものの,情報・通信業は21社で全体の3分の1超を占め,IPOへの意欲の高さがうかがえる。国際会計基準(IFRS)を用いて上場したのは4社だった。

上半期だけで50社超え

前年同期比20社増となった2021年上半期のIPO。前年は新型コロナなどを理由に上場申請を取り下げた企業もあったが,本年はIPOへの意欲の高さが顕著だった。50社を超えるのは直近5年で初。

市場別で見ると,マザーズへの上場が36社(62.1%)と例年通り多く,前年同期比4.2ポイント増加した。JASDAQも5.8ポイント増えている。東証一部に直接上場したのはウイングアーク1st(情報・通信業),紀文食品(食料品),テスホールディングス(建設業)の3社だった。

【図表1】市場別内訳

上場市場区分 社数 割合
東証一部 3 5.2%
東証二部 2 3.4%
JASDAQ 11 19.0%
マザーズ 36 62.1%
TOKYO PRO 6 10.3%
合計 58 100.0%

情報・通信業めだ...