IASB ISSB基準との整合を求める声が聞かれる

「経営者による説明」の意見募集締め切り
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国際会計基準審議会(IASB)が本年5月27日に公表した公開草案(ED)「経営者による説明」は,11月23日にコメント期限を迎えた。同EDには78件(12月1日時点)のコメントが寄せられ,日本からは企業会計基準委員会(ASBJ)や日本公認会計士協会(JICPA),日本経済団体連合会(経団連)などが提出した。IFRS財団が設立する国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が策定する基準との整合を求めるコメントが散見された。

質問9に懸念が寄せられる

EDは,2010年に公表されたIFRS実務記述書第1号「経営者による説明」を改訂するためのもので,目的ベースのアプローチの導入などを提案していた( No.3509・2頁No.3531・8頁 など)。計16件の質問事項が挙げられ,上記アプローチの導入の是非や開示する内容領域などについて意見を求めたものだ。

質問事項のうち,特に懸念を表明する意見が見られたのは,ISSBとの関係を問う質問9(以下参照)だった。

質問9―サステナビリティ報告に関するIFRS財団評議員会のプロジェクトとの相互関係BC13項からBC14項は,IFRS財団の評議員会が,財団がサステ...