DWG報告のポイント④ コーポレート・ガバナンスに関する開示

取締役会や指名・報酬委員会の活動状況等の開示を拡充
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第4回のテーマは「コーポレート・ガバナンスに関する開示」。上場企業でコーポレート・ガバナンスに関する取組みが進められている中、取締役会や委員会等の機能発揮の状況に対する投資家の関心が高まっている。ディスクロージャーワーキング・グループ(DWG)報告では、有価証券報告書に「取締役会、指名委員会・報酬委員会の活動状況」の記載欄を追加すべきと提言された。このほか、「監査の信頼性確保」や「政策保有目的株式等」に関する開示の拡充も求められている。

(1)背景

有報におけるコーポレート・ガバナンスに関する開示については、2018年のDWG提言を基に開示府令の改正が行われ、「取締役会・委員会等の構成や設置目的」、「役員報酬の決定過程」、「監査役会等の活動状況」の開示が進んだ。2021年6月にはコーポレートガバナンス・コード(CGコード)が改訂され、上場企業の取組みにさらなる進展が見られる。

取締役会の機能発揮の強化などの観点から、指名委員会・報酬委員会等の設置も進んでいる。取締役会や委員会等の活動状況の開示もコーポレート・ガバナンス報告書や任意開示書類では進展が見られることから、有報でも開示すべきとされて...