新・経理実務最前線!Q&A 監査の現場から 第1回 会計上の見積りの注記からKAMの記載までの実務

EY新日本有限責任監査法人 公認会計士 山岸 聡

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〈連載再開にあたって〉

「経理実務最前線!Q&A 監査の現場から」は、2011年11月( 本誌No.3039 )から2015年5月( No.3211 )まで連載させて頂きましたが、再びEY新日本有限責任監査法人で執筆を担当させて頂くことになりました。

本連載のコンセプトは前回と同様、監査の現場で検討されている実務的な諸問題を取り上げ、留意すべきポイントを分かり易く解説するというものです。会計基準の内容を単発的に解説するのではなく、企業が直面している事実に即して、その時のニュース・トピックスに関する論点、複数の会計基準にまたがる論点に対して、会計処理上の問題点や開示上の留意事項を多面的に捉えたQ&Aを用意したいと思います。

執筆に際しては、監査の現場で実際に行われているやり取りに近い内容を想定するため、監査実務の最前線で活躍している経験豊富な会計士が担当します。対象とする読者は経理実務に日々携わる経理担当者と経営者を想定している点も前回と同様です。

なお、本稿中の意見にわたる部分は筆者の個人的な見解であり、EY新日本有限責任監査法人の公式見解でないことを予め申し上げます。

3月期決算会社のKAMが2期目...