CPAAOB 監査上の主要な検討事項を新たに追加

2022事務年度の監査事務所検査結果事例集を公表
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公認会計士・監査審査会(CPAAOB、松井隆幸会長)は7月15日、2022事務年度版の「監査事務所検査結果事例集」を公表した。監査業務の実施において数多く指摘されている項目に対する根拠規定や留意点の一覧表を追加したほか、改訂された監査に関する品質管理基準への対応等を求めた。昨年の3月期から記載が始まった監査上の主要な検討事項(KAM)については、「評価できる取組」としてKAMに関する審査体制の整備を実施した事例や品質管理部内に専門チームを設置した事例などを挙げた。

改訂品質管理基準への対応・準備を

監査事務所検査結果事例集は、CPAAOB検査による指摘事例等を紹介し、監査品質の確保・向上に向けた自主的な取組みを促すもの。2022事務年度版は、個別監査業務編で、新たにKAMの項目を追加したほか、「監査業務の実施」において数多く指摘をされている項目に係る根拠規定や留意点の一覧表を記載した。また、過年度から継続して指摘されている事例等には「頻発」の印を付した。そのほか、業務管理態勢編で2023年(大規模監査法人以外は2024年)以降の監査から実施が求められる「品質管理基準等の改訂への対応」にも新...