Special Interview 中村直人弁護士に聞く 令和5年株主総会の留意点
弁護士 中村 直人
令和5年の株主総会におけるコロナ対応について、留意すべきことを教えて下さい。
新型コロナウイルス感染症の拡大は収束傾向にあり、経済活動は平常化しつつあります。マスクの着用は個人の判断に委ねられ、感染症法上の分類も五類に引き下げられたという状況を踏まえますと、株主総会の運営に関しても「脱コロナ」を進めていくことになります。この「脱コロナ」は、コロナ禍以前の実務に全てを戻すということではありません。コロナ禍の総会では、株主への情報提供が拡充し、運営の効率化も図られるなど良い変化もありましたので、そのような点は継続していくべきです。「脱コロナ」では、本来実施すべきであったが、コロナ禍により実施できなかったことを復活させるということです。
具体的には、来場を控える旨の要請を招集通知に記載することや、来場者数を制限すること、役員にリモートで出席させることは取りやめるのが望ましいです。3月総会でもそのような取扱いをする会社は減っています。また、マスク着用の要請についても、特段のアナウンスをせず、株主の自主性に任せるという対応も考えられます。マスク着用を要請した場合でも、要請に従わないことを理由に入場さ...
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