小説 会計士日記 episode 12
中岡早雄
( 48頁)
20X1年5月28日 AM 12:18お昼にビールを飲む至福の一時
「土日はどうされるんですか?」と鈴木さんが聞いてきた。
「行くところもないので、事務所で仕事するかぼーっとすると思います」
「どっか行ったらいいじゃないですか?」
「どっかって言われても、行きたいところもないですからね。鈴木さんはどこか行くんですか?」
「私は主人と子供と近場でぶらぶらするとかですかね。ららぽーとに行くと思います」
「いいですね。でも、土日は混んでません?」
「混んでますね。駐車場から出るのも時間かかりそうです。でも、仕方ないです」
「そう言えば、お子さんはいくつでしたっけ?」
「上の子が中学1年で、下の子が小4です」
「もうそんなになるんですか。時が経つのは早いですね。うちの事務所で働き始めた時は上のお子さんが小学3年で、下のお子さんも小学生になったばかりでしたよね」
「はい、下の子もあと2学年で中学生になりますよ。前からお伝えしていた通り、下の子が中学生になったら、フルタイムで働きたいと思ってます」
「はい、そのつもりでいますよ。今、新規のお客さんを受けないようにしてますが、もう少ししたら新規を取り始めてもいいかもしれませ...
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