内部統制報告制度の改正を踏まえた実務対応 第2回 内部統制の基本的枠組みの変更
有限責任 あずさ監査法人 公認会計士 小林 克巳
はじめに
本連載の第1回( No.3630 )では、内部統制報告制度の改正の概要について解説しました。第2回となる本稿では、主に内部統制の基本的枠組みに関する改正内容と実務上の留意点について解説していきます。なお、本稿における意見に係る部分については、執筆者の私見に基づくものであり、執筆者が所属する法人の公式見解でないことをお断りします。
1.内部統制の基本的枠組みに関する主な改正内容
財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準(以下「内部統制基準」といいます。)並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(以下「実施基準」といいます。)の「Ⅰ.内部統制の基本的枠組み」の構成は以下のようになっています。
Ⅰ.内部統制の基本的枠組み 1.内部統制の定義 2.内部統制の基本的要素 (1)統制環境 (2)リスクの評価と対応 (3)統制活動 (4)情報と伝達 (5)モニタリング (6)ITへの対応 3.内部統制の限界 4.内部統制に関係を有する者の役割と責任 (1)経営者 (2)取締役会 (3)監査役等 (4)内部監査人 (5)組織内のその他の者 5.内部統制とガバナン...
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