<IFRS COLUMN>暖簾に腕押し 第102回 概念フレームワーク(18)
国際会計基準審議会(IASB)前理事 鶯地 隆継
バック・トゥー・ザ・フューチャー
1985年に公開されたハリウッド映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」は、SF映画の最高傑作のひとつとされている。筆者個人としては、全てのあらゆる映画の中で、この映画が最も好きな映画である。
カリフォルニアのヒルバレーという街に住む高校生が、近くに住むドクというタイムマシン製造を研究している変わった老人の依頼を受けて、その実験を手伝うことになった。タイムマシンの実験は成功したが、手違いで主人公は30年前の1955年に行ってしまう。ただ、タイムマシンの燃料となるプルトニウムがなく、燃料がなければ、1955年の世界から帰って来ることができない。そこでなんとか1955年から見れば未来である1985年に戻ってくるために様々な苦労をするというのが、ストーリーの骨子である。1955年というのは、1985年にその映画を見ている人達にとっては30年も前の過去なのだが、一旦1955年にタイムスリップした主人公や、その時代に生きていた人達にしてみれば、1985年は30年も先の未来なのである。未来とは、未だ来ていないから未来なのであるが、その未だ来ていない未来に戻るということ...
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