経理の1年 【新人編】8~9月

IS経理事務所 代表 葛西 一成

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はじめに

本連載では、事業会社の経理部に配属された新入社員の1年を追っていきます。前回( No.3661 )は、中堅上場企業の子会社であるESC社(業態:システム受託開発、従業員数:約160名)へ入社した青山さんが、経理に配属となった6月から7月までにどのような仕事をしてきたか、また仕事を通じての気づきや仕事で関わる人との出会いについて紹介しました。今回は、青山さんの8月と9月の仕事について解説します。

6~7月は初めて社員の立替経費精算業務に携わりました。さらに社内の他部署の人に顔を覚えてもらったり、顧問税理士や司法書士の先生に挨拶するなど、人と関わる機会も増えてきました。そして8月からはまた新しい仕事も経験していきます。

本連載の毎回の内容は、異なる経験・視点を持つ現役の経理パーソンとの談論によって補完する予定です。掲載後に税研Podcastで配信する現役経理パーソンの経験談にもご期待ください。

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