会計基準の長い日々 第4回 銀行貸倒処理と公認会計士監査の正常化を
公認会計士 西川 郁生
連結重視への道
IASC在任中に少し時間を戻す。IASCに参画していることで国内会計基準に関わる機会もあった。95年7月、大蔵省証券局企業財務課長に
95年12月に中嶋敬雄JICPA副会長から電話を受けた。連結財務諸表に関する米国の実務について企業会計審議会で参考人として意見陳述してほしいというものだった。大西課長からの依頼であった。連結財務諸表は、日本では1975年に制度化され、77年から導入されていた。その後、長く単体財務諸表に付随する開示として位置付けられてきた。その連結財務諸表を会計ビッグバンのテーマの1つとして企業会計審議会が取り上げていた。議論の方向性について、審議会の事務局の先棒担ぎの役割を担うということだった。
96年2...
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