M&Aの経理実務を時系列で理解する 第5回 クロージングBS確定に向けたPMI経理実務
―会計処理・決算対応の要点―
株式会社Stand by C 公認会計士 飯田 藍子
( 24頁)
はじめに
本連載は、M&Aという取引が成立した「その後」に、経理部門が担う一連のプロセスを体系的かつ一気通貫で解説することを目的としている。第4回では、クロージング前後に経理部門がどのようにPMIの準備と初期対応を進めるべきかを解説した。本稿ではこれらを一歩進め、クロージングBS(取得日BS)の確定実務に焦点を当てる。
クロージングから初回連結までの期間は限られており、経理部門には短期間で多くの作業が集中する。一方、DD(デューデリジェンス)の過程では、クロージングBS作成に活用可能な情報が一定の体系で整理されていることが多い。しかし実務では、DD結果が企業価値評価や価格交渉のための資料にとどまり、クロージングBS作成との関係が十分に意識されないまま、既に入手済みの情報を再度収集・再計算してしまう例も少なくない。DD結果をクロージングBS作成に向けた論点整理の出発点として活用できれば、洗い漏れを防ぎつつ、作業の効率化と経理部門の負担軽減につなげることができる。
本連載では、架空の家具メーカーP社(上場企業)が、...
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