改訂内部統制報告制度の適用状況について
青山学院大学大学院 教授 町田 祥弘
1.はじめに
2023年4月7日、金融庁企業会計審議会より「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」(金融庁2023)(以下、「2023年改訂意見書」)が公表された。2023年改訂意見書の前文「一 経緯」によれば、同改訂には、大きく分けて2つの背景から実施されたと解される。
第1に、同意見書によれば、次のように述べられている(金融庁2023、1頁)。
「経営者による内部統制の評価範囲の外で開示すべき重要な不備が明らかになる事例や内部統制の有効性の評価が訂正される際に十分な理由の開示がない事例が一定程度見受けられており、経営者が内部統制の評価範囲の検討に当たって財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性を適切に考慮していないのではないか等の内部統制報告制度の実効性に関する懸念が指摘されている。」
また第2には、1992年及び1994年の公表以来、内部統制の概念フレームワークに関する国際的なデファクトスタンダードとなっているアメリカのトレッドウェイ委員会支援組織委員会(Committee of Sponsoring O...
- 経営財務データベースで続きを読む
-
無料体験 お試しはこちら
すぐに使えるIDをメールでお送りします




