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相続税 基本事項から確認する土地評価~第7章:裁決事例等から確認する土地評価の実務ポイント(その35)(上)

 税理士 笹岡 宏保

( 112頁)

裁決事例を用いて、評価実務の第一線で係争があった重要項目を確認しています。本号では、市街地山林の評価に関して、請求人及び原処分庁並びに国税不服審判所による3通の不動産鑑定評価書による鑑定評価額(最小値と最大値で約3倍の開差が生じています。)の優劣が論点とされた事例を確認してみることにします。

Q148 裁決事例の確認

(その35:市街地山林の評価に関して、不動産鑑定士による不動産鑑定評価額によることの可否が争点とされた事例)

財産評価基本通達の定めにより難い特別な事情がある場合には、財産評価基本通達の定めによらない評価方法を採用することも一定要件下において認められており、その例として、土地等の評価に...