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相続税 仙台薬局事件 控訴審判決の確認(今後の財産評価基本通達6の実務運用について)
税理士 笹岡 宏保
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相続税等の評価実務に関心をお持ちの方であれば、令和6年の最大の話題は、いわゆる『仙台薬局事件』ではないでしょうか。仙台薬局事件については、令和6年8月28日に控訴審(東京高等裁判所)判決(確定)の言渡しがありました。本稿では、題記のとおり、当該控訴審判決を確認するとともに、当該判決後における 財産評価基本通達6 (この通達の定めにより難い場合の評価)の実務運用について、確認してみることにします。
Q1 仙台薬局事件(事案の概要及び注目点)
仙台薬局事件について、事案の概要及び注目点を説明してください。
A1
(1)事案の概要
仙台薬局事件とは、被相続人に係る相続人(請求人・原告(被控訴人))が、相続により取...