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[全文公開] 税務研究会 出版局 情報室『個人事業と法人 どっちがいいか考えてみた』

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今回の税務研究会出版局のオススメ書籍は、『個人事業と法人 どっちがいいか考えてみた』です。著者の高山弥生先生に、本書についてお話をうかがいました。

個人事業と法人 どっちがいいか考えてみた
高山 弥生 著
A5判 248頁 1,980円(税込)

  『個人事業と法人 どっちがいいか考えてみた』を書こうと思った動機は?

 個人事業主の方から、「法人にした方がいいの?」「いつ法人にしたらいいの?」とあまりにもよく聞かれるからです。サラリーマン時代の税金天引きと違い、一度手許に入ったお金で納税するので負担に感じるのでしょう。確かに税負担の面では法人の方が有利なことが多いのですが、手間や出費が増えたりすることがあります。また、法人成りするタイミングについていろんな意見がありますが、これに対して私なりの見解や注意点をお伝えしたいという思いがありました。

  本書の読みどころは?

 前作シリーズのスピンオフとして、ある美容師が独立したい、と梅沢税理士に相談を持ち掛ける物語調 にしました。基本的には税金や資金調達などを梅沢税理士に相談する形で話は進むのですが、法人設立の定款作成は会社法の知識が必要ですし、人を雇うとなった場合、雇用トラブルはつきものです。その辺りを梅沢税理士だけではカバーしきれないため、実在する司法書士、社会保険労務士にご登場いただき、教えてもらいながら、悩みながらも美容師が独立するストーリーとしました。読んでいただければ、どんな場合に法人にするのがいいのか、独立時の注意点に加え、メルカリ販売や副業の扱い、最近話題となっているインボイス制度などもわかる内容となっています。

  どんな方に読んでほしいですか?

 これから独立したいと考えている方、すでに独立していて法人成りを考えている方はもとより、税理士 事務所、会計事務所の若手スタッフさんで、開業サポート業務とは何をするんだろう?と思っていらっしゃる方にもぜひ読んでいただきたいです。

税理士 高山 弥生
1976年埼玉県出身。早稲田大学大学院商学研究科修了。資産税系を得意とする。
一般企業に就職後、税理士事務所に転職。顧客に資産家を多く持つ事務所であったため、所得税と法人税の違いを強く意識。「顧客にとって税目はない」をモットーに、専門用語をなるべく使わない、わかりやすいホンネトークが好評。人気ブログ『3分でわかる!会計事務所スタッフ必読ブログ』を執筆している。著書に「税理士事務所に入って3年以内に読む本」「税理士事務所スタッフが社長と話せるようになる本」「税理士事務所スタッフは見た!ある資産家の相続」(税務研究会出版局)がある。