ちょっと役立つワインの小話 第8回:ワインを保管するお話 <"コルクを抜いた後"編>

日本ソムリエ協会 ワインエキスパート/ワイン検定講師 佐久間 裕輝(米国CPA)

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前回の"コルクを抜く前"のお話に続き,今回は"抜いた後"のワインの保管についてお話をします。

仕事から帰って疲れた頭と身体を癒すため,"お疲れ様ワイン"を一杯だけ飲んでからベッドに入りたい,だけどその一杯のためだけにフルボトルのワインを開けるのはなかなか躊躇してしまいますよね。抜いたコルクをボトルにさし直して冷蔵庫に保管しても,ワインはコルクを抜いた時からどんどん酸化が進んでしまいますので,時間の経過と共にせっかくの香りや味わいが失われていってしまいます。

それではどの様に保管すればよいのでしょうか。この件については昔から色々な方法が試されてきたようで,例えば,液面にオリーブオイルを垂らして油膜をつくるなんて方法もある(あった?)そうです。理屈としては油膜によって酸化を止めることとなりそうですが,飲む際に取り除くのが難しそうですし,そもそもワインにオリーブオイルの香りがついてしまいそうですよね。

そこで,手軽にできる保管方法として密閉できる小瓶の利用をオススメします。小瓶のサイズとしては一本あたりでグラス一~二杯程度を飲めるようにとした場合,スクリューキャップタイプの「栄養ドリンク」等の瓶(...