資本連結入門 第6回:持分比率の変動(追加取得)

 公認会計士 飯塚幸子

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皆さんこんにちは!公認会計士の飯塚幸子です。資本連結入門の第6回目の講義をはじめます。

前回は在外子会社を連結する場合の処理について確認しました。まずは前回の確認問題を見ていきましょう。

1.前回の確認問題の解答

【確認問題】

以下の前提条件に基づいて,X1年度の連結消去・修正仕訳を示しなさい

(前提条件)

・P社はX0年度末にS社株式80%を6ドル(1ドル100円)で取得し,連結子会社とした

・S社の支配獲得時の資本は,資本金2ドル,利益剰余金3ドルであった

・支配獲得時において,S社の資産及び負債の時価と簿価は同額であった

・S社のX1年度個別財務諸表の金額は,諸資産10ドル,諸負債3ドル,資本金2ドル,利益剰余金5ドル(2ドルは当期純利益)であった

・X1年度の期中平均レートは1ドル110円,期末日レートは1ドル120円であった

・のれんは発生年度の翌年から5年間で定額法により償却する

【解答】

(連結消去・修正仕訳)

①開始仕訳(支配獲得時の仕訳)

資本金 200※2 子会社株式 600※1
利益剰余金 300※3 非支配株主持分 100※4
のれん 200※5

※1 6ドル×@100円(HR)=600※2 2ドル×@100...