連結キャッシュ・フロー計算書の作り方 第1回 キャッシュ・フロー計算書の基礎知識
公認会計士 飯塚幸子
はじめに
皆さんこんにちは!公認会計士の飯塚幸子です。今回から始まる「連結キャッシュ・フロー計算書の作り方」セミナーの講師を担当させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
キャッシュ・フロー計算書は,財務諸表の1つであり,貸借対照表,損益計算書とあわせて財務3表と呼ばれています。
その作成方法は,貸借対照表や損益計算書のように仕訳を積み上げて作成するのではなく,一般的には,貸借対照表の前期と当期の差額から作成します。このセミナーでは,キャッシュ・フロー計算書のしくみを説明するとともに,作成手順もあわせて確認していきます。
それではさっそく講義をはじめていきましょう。
1.キャッシュ・フロー計算書とは
キャッシュ・フロー計算書は,一会計期間におけるキャッシュ・フローの状況を報告するために作成するものです(【図表1】)。
【図表1】キャッシュ・フロー計算書の位置づけ
制度上は,年2回(第2四半期報告書,有価証券報告書)での開示義務があり,連結キャッシュ・フロー計算書を開示している会社は,個別キャッシュ・フロー計算書を開示する必要はありません。
2.資金の範囲
キャッシュ・フロー計算書は,一会計期間の「現...
- 経営財務データベースで続きを読む
-
無料 2週間のお試しはこちら
すぐに使えるIDをメールでお送りします