Q&Aコーナー 気になる論点(245) 銀行間取引金利(IBOR)の改革
早稲田大学大学院 会計研究科教授 秋葉 賢一
Q 国際会計基準審議会(IASB)は,2019年5月3日に公開草案(ED)「金利指標改革(Interest Rate Benchmark Reform)‐IFRS第9号及びIAS第39号の修正案」(本ED)を公表しました。これに対して企業会計基準委員会(ASBJ)は,賛成しているのでしょうか。 |
A
本EDに対するASBJの2019年6月17日付のコメントでは,救済の対象となる取引は,原則として,実態が変わらないものに限定すべきであること,現状においてヘッジ会計の中止の処理をすることは,有用な情報とならない可能性もあるため,本EDの提案に反対しないこととしています。
<解説>
背景
銀行間取引金利(IBOR:Interbank Offered Rate)などの金利指標は,国際金融市場において重要な役割を果たしています。しかし,市場操作が試みられた事例や,金融危機後における銀行間の無担保資金調達市場での流動性の低下などから信認を損なったことにより,G20は,金融安定理事会(FSB)に対し,主要な金利指標の根本的な見直し...
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