時事談論 vol.55「会計上の見積もりの合理性は金額だけでない」
解説
( 50頁)
●資本市場復活の原動力
企業経営における事業環境は,年々,不確実性の度合いを増しており,今回のコロナの影響で不確実性は決定的なものになっているのではないだろうか。
社会全体に悲観的なムードが漂っており,出口の見えない中で投資家も不安な日々を送っていると思われるが,株価の変動が大きいこの時期こそ大儲けしようと,投資の時期を虎視眈々と狙っている投資家もいることであろう。
そもそも資本市場において売買が成立するということは,全く逆のシナリオで行動する当事者が存在することを意味しているわけである。
資本市場復活の原動力になる今後の投資家の積極的な動きに期待したい。
●将来予測における情報の有用性
投資先企業の将来をいかに予測するのか。
投資家といっても,所詮は人間であり預言者ではないのだから,結局は,入手した情報からこれまでの知見等を駆使して,あくまでも自己判断により将来を予測するしかない。最近は,AIを活用することが多くなったであろうが,いずれにしても情報(データ)に基づいた予測の域を出るものではない。
このため,同じ情報(データ)でも予測の仕方次第で,結果として投資判断が異なり,資本市場に...
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