内部統制報告制度の見直しに向け秋頃から部会開催へ

数値基準撤廃やダイレクト・レポーティング導入も論点
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内部統制報告制度の導入から十数年が経過し、制度の“形骸化”も指摘される中、同制度の見直しが検討されていることがわかった。企業会計審議会の橋本尚・内部統制部会長へのインタビューにより明らかになったもの。財務報告に係る内部統制基準・実施基準の見直しに関連する論点などについて秋ごろから内部統制部会で検討を開始し、年内には何らかの方向性を示したい考えだ。詳細は、 本号14頁 のインタビューをご覧いただきたい。

基準・実施基準の見直しに関連する論点などから先行・優先的に検討へ

“一般論”と前置きした上で、橋本会長が内部統制報告制度の見直しの論点にあげたのが【参考】の①から⑤に掲げた項目となる。

想定する論点は多岐にわたり、短期的に対応可能な論点もあれば中長期的な対応が求められる論点もあるが、まずは、法律改正等を要しない内部統制の基本的枠組みの見直しや、基準・実施基準の見直しに関連する論点などから先行・優先して取り組みたい考えだ。

評価範囲の数値基準の例示は撤廃を含めた見直し必要

このうち実務に一定の影響を与えそうなのが②の評価範囲の数値基準の例示だ。

内部統制報告制度が創設された際、制度を円滑に導入するために“...