「テーブル」からはじめる「モダンExcel」第3回(最終回) 実務における「テーブル」の活用ポイント

一般社団法人価値創造機構 理事長・公認会計士 村井 直志

( 33頁)

第1回( No.3615・28頁 )で「テーブル」の必要性を説き、第2回( No.3616・22頁 )で「構造化参照」という便利な仕組みを解説しました。データを扱うのであれば「テーブル」を使うべき、こうしたことがだんだん分かってきたと思います。

最終回は、実務における「テーブル」の活用ポイントを解説します。

1.得意先コードから得意先名を検索する

「セル」と「列」の思考回路の違いについて、まずはVLOOKUP関数で見ることにします。なお、ここでは定番のVLOOKUP関数を使い解説しますが、マイクロソフト社が次のように指摘している点には留意も必要です。

「新しいXLOOKUP関数を使用してみてください。これは、VLOOKUPの改良版であり、任意の方向で機能し、既定で完全一致を返します。これにより、以前の関数よりも使いやすく便利になります。」

今後はXLOOKUP関数が主流になるはずです。「XLOOKUP関数」については、マイクロソフト社の1次情報 も参考にすると良いでしょう。

図1のように「販売データ」に3列(売上計上日、得意先コード、売上金額)、図2のように「得意先マスタ」に2列(得意先コード、得意先名...