JICPA サステナビリティにおける公認会計士の役割などを議論

セミナーで業務に与える影響など論点に
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日本公認会計士協会(JICPA、茂木哲也会長)は8月25日、Webセミナー「サステナビリティ総論と公認会計士に期待される役割」を開催した。サステナビリティに関するセミナーシリーズの初回で、「サステナビリティ」の概念的背景や歴史、公認会計士に期待される役割などを取り上げた。

サステナは世界的課題への対応が出発点

JICPAは2023年4月にサステナビリティ教育検討特別委員会報告書「サステナビリティに関する能力開発の基本方針とアクション」を公表した( No.3604・10頁 )。同報告書では「サステナビリティ教育シラバス構成案」を示したが、今回はシラバス案に則った初回のセミナー。今後、継続的にセミナーを開催する予定だ。

セミナーの前半は、水口剛氏(高崎経済大学学長)が「サステナビリティ総論」をテーマに講義。1980年代にはじまったサステナビリティの歴史などを説明した。

水口氏によると、サステナビリティはもともと、「途上国の貧困・経済格差の解消と地球環境保護の両立」が趣旨。サステナビリティは「企業価値への貢献」の観点から考えられがちだが、環境問題や貧困といった世界的な課題にいかに対応するかが出発点で、そ...