<INTERVIEW>国際会計士倫理基準審議会(IESBA)議長 ガブリエラ・フィゲイレード・ディアス~サステナビリティプロジェクトへの取組みと現状の課題~

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IESBA 議長 Gabriela Figueiredo Dias


非財務情報の開示や保証の機運が高まる中、国際会計士倫理基準審議会(IESBA)は現在、サステナビリティに関する倫理・独立性基準の開発を進めている。同基準については、適用範囲を職業会計士ではない人たち(Non-PA)にも広げるとされており、サステナビリティ保証に携わる関係者への理解が不可欠となっている。本誌は、8月上旬に来日したガブリエラ・フィゲイレード・ディアス議長にインタビューを実施。基準開発の動向や課題、日本関係者へのメッセージなどを聞いた。

1.日本には倫理が根付いている

―今回の来日では、様々な関係者との意見交換やアウトリーチを行ったかと思います。日本での滞在の成果や印象などをお聞かせください。

今回、日本公認会計士協会(JICPA)をはじめ、金融庁や日本取引所グループ、日本経済団体連合会、日本証券アナリスト協会など、広範囲な関係者との意見交換ができました。我々からは現在進行中のサステナビリティに関するプロジェクトについてお話しし、日本の関係者の皆さんからの洞察に富んだ有用な情報や意見をいただきました。

―特に印象的だっ...