年頭所感《公益財団法人 全国法人会総連合 会長 小林 栄三》
公益財団法人 全国法人会総連合 会長 小林 栄三
令和6年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。「経営財務」の読者の皆さまには、日頃から法人会の活動にご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年は、新型コロナウイルス感染症が収束したことで、インバウンドを含めた観光客が増加、街にも活気が戻るなど、落ち込んでいた国内経済が回復に向けて本格的に動き出しました。一方、エネルギー価格等にも影響を及ぼす世界各地の紛争など、予断を許さない国際情勢には、引き続き動向を注視していく必要があると考えます。
さて、今年は20年振りに新紙幣が発行されますが、1万円札の図柄は500社を超える起業に関わり「近代日本経済の父」と称される渋沢栄一となります。渋沢には数多くの逸話がありますが、「税のオピニオンリーダーたる経営者の団体」である私たち法人会の理念や主張にも通ずる3つの考えをご紹介します。
1つ目は「入るを量りて出ずるを為す」。収入を計算して見合った支出をするとの財政の心構えを示した故事成語で、内閣の放漫予算に憤って大蔵官僚を辞した際に渋沢が主張した考えです。わが国財政は1992年度からプライマリーバランスが赤字、つまり税収を上回る規模の行政サー...
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