金融庁 サステナビリティ開示の好事例集を公表

企業の開示プロセスの工夫なども紹介
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金融庁は12月27日、「記述情報の開示の好事例集2023」を公表した。有価証券報告書に記載欄が追加された「サステナビリティに関する考え方及び取組」などの好事例を紹介している。投資家らが期待するポイントのほか、企業の開示プロセスの工夫なども盛り込んでおり、2年目のサステナビリティ開示に向けた参考になる。

投資家目線の開示のポイントなど掲載

記述情報の開示の好事例集は、開示の充実化に向けた実務の積上げと浸透を図るために金融庁が2018年以降毎年公表している。企業や投資家らによる「記述情報の開示の好事例に関する勉強会」を実施した上で、投資判断上有益な開示例やポイントを紹介している。

今回の好事例集は、2023年1月に改正された開示府令により、有価証券報告書等に「サステナビリティに関する考え方及び取組」の記載欄が新設されたことを踏まえた内容。サステナビリティ開示について、①全般的要求事項、②気候変動関連等、③人的資本、多様性等、④人権、⑤個別テーマ(知的財産や情報セキュリティなど)に関する好事例を取りまとめた。好事例として着目した箇所を明示しているほか、投資家らが期待する主な開示のポイント、好事例と...