2023年の監査人異動、3年ぶりに200件下回る

本誌調査(前編) 大手からの異動は一段落
( 04頁)
2023年の監査人の異動件数は184件だった。前年の231件より47件減少しており、3年ぶりに200件を下回った( No.3604・13頁 )。大手監査法人から準大手監査法人・中小規模監査事務所への異動が前年の158件から87件まで減少しており、ここ数年続いていた大手からの異動が一段落した格好だ。一方で、準大手から中小に異動するケースは12件から20件に増加。今後、準大手からの異動が継続する可能性もありそうだ。

監査人の異動が減少に転じる

除外事項を除くと、異動件数は184件で3年ぶりに減少に転じた。除外事項は、監査法人の合併を伴う異動が85件、監査人が退任後に就任がないまま上場廃止となったケースが2件、後任の監査人の未決定(一時会計監査人の選任を行っているが、2023年に監査人として正式就任していない事例)の6件(図表1)。合併では、PwC Japan有限責任監査法人(PwCあらたと京都が合併、 No.3628・8頁 )に関する事例が76件、ふじみ監査法人(双研日栄、青南、名古屋が合併、 No.3625・43頁 )が9件だった。

【図表1】2023年の異動件数

異動件数除外事項除外事項含む異動件数合併・...