年頭所感《一般社団法人 日本経済団体連合会 専務理事 井上 隆》
一般社団法人 日本経済団体連合会 専務理事 井上 隆
年頭にあたり、「週刊経営財務」読者の皆様方に、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
最初に、年初に発生した能登半島地震の被災者の方々に心よりお見舞申し上げます。
昨年2023年は、約3年4か月を経て、新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同じ「5類」となり、社会経済活動が正常化されました。WBCでの14年ぶりの世界一、G7広島サミットの成功、藤井聡太竜王による8冠達成などの明るいニュースの一方で、記録的な猛暑、ジャニーズ問題、政治資金を巡る動きなど、様々な社会問題が提起された年でした。
国外に目を転じれば、ロシアによるウクライナ侵略が収束の兆しを見せない中で、一般市民を巻き込んでイスラエル・パレスチナの戦闘が拡大しています。世界的な資源・食料価格の高騰、世界的なインフレは、欧米のみならず、わが国においても円安・物価高など、社会生活に大きな影響を与えています。
日本経済は、コロナ禍を越えた今、企業の強い設備投資マインド、継続的な賃金引上げのモメンタム、消費の拡大などに支えられ、長きにわたる低迷から脱する明るい上向きの力が生じています。2024年は、官民が連携して経済のダイナミズムを取り戻...
- 経営財務データベースで続きを読む
-
無料 2週間のお試しはこちら
すぐに使えるIDをメールでお送りします