年頭所感《日本取引所グループ 取締役兼代表執行役グループCEO 山道 裕己》

 日本取引所グループ 取締役兼代表執行役グループCEO 山道 裕己

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新年早々に発生した石川県能登地方の大地震により、亡くなられた方々とそのご家族、また、その被災地に支援物資を輸送する途上での事故で亡くなられた方々とそのご家族に対し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

1日も早く、被害にあわれた方々が心の平穏を取り戻され、また被災地が復旧することをお祈り申し上げます。

本年は新NISAが始まる象徴的な年となります。個人の投資に対する意識や関心も着実に高まっており、長年の悲願である「貯蓄から投資へ」の流れが、いよいよ大きく加速していく1年になると思っております。

我々JPXといたしましても、こうした流れや、成長と分配の好循環の実現を後押しすべく、個人投資家の皆様がより投資しやすい環境の整備や上場商品の質と量の拡充に取り組んでおります。

投資単位の水準が高い企業に対しては、株式分割の実施を要請し、対応を進めていただいております。昨年7月には日本を代表する価値創造企業を見える化した「JPXプライム150指数」の算出を開始するとともに、先物の上場を決定したほか、同指数に連動するETFの上場も予定しております。また、昨年9...