監査人の異動理由、監査報酬の増額等が8割超える
本誌調査(後編) 非監査報酬の比率を考慮した事例も
( 04頁)
2023年の監査人異動について、後編では異動に至った経緯・理由を分析する(前編は
No.3637・4頁
)。異動した184件のうち、任期満了は178件(全体の96.7%)で前年とほぼ同水準。異動理由は、監査報酬の増額等が153件(同83.2%)で、5年連続最多となった。上場会社等監査人登録制度の導入により上場会社等監査人名簿への登録に想定を超える時間がかかっていることを理由に異動先を変更した事例や、監査報酬に対する非監査報酬の比率が監査人の外観的独立性に与える影響を考慮して異動した事例もあった。
※調査方法は 前編 (5頁)に記載。 |
異動経緯は前年とほぼ変わらず
既報の通り、2023年の監査人異動は184件。2008年の調査開始以降、最多となった前年の231件から、47件減少した。
各社が「候補者とした理由」「異動の決定または異動に至った理由及び経緯」に記載した、監査人の異動に至った経緯を分類すると、「任期満了」が178件(全体の96.7%)など前年とほぼ同水準だった(図表1)。
【図表1】監査人異動の経緯
異動経緯2022年2023年件数割合件数割合任期満了21894.4%17896.7%内:任期満了+...
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