IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」のポイント 第1回 IFRS第18号の概要、損益計算書における新区分と要求される小計
IFRS財団 IASBテクニカルスタッフ 長谷川 ロアン
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1.はじめに
国際会計基準審議会(IASB)は2024年4月9日に、財務諸表で表示及び開示 ① される情報に関する要求事項を定めた新基準であるIFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」を公表しました。
本連載では、IFRS第18号により新たに導入される規定及び従前の基準であるIAS第1号「財務諸表の表示」から変更される規定に焦点を当て、以下の4回に分けて解説を行います。
回数 | 内容 |
第1回 | IFRS第18号の概要、損益計算書における新区分と要求される小計 |
第2回 | 経営者が定義した業績指標 |
第3回 | 情報のグルーピング(集約及び分解)、その他の改訂 |
第4回 | よく寄せられる質問 |
なお、本文中の意見に渡る部分は筆者の私見であることを申し添えます。
2.IFRS第18号の概要
IFRS第18号は、IASBが2014年に開始した基本財務諸表プロジェクトからの成果物であり、IAS第1号を置き替える新しいIFRS会計基準です。財務業績のコミュニケーションを改善してほしいという投資者からの要望に応えて開発され、情報の比較可能性、透明性及び有用性を向上させることで、より良い意思決定のためのより良い情報を提供することが期待されています...
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