書評 八田 進二著 『憂国の会計・監査・ガバナンス』『組織のガバナンスのインテリジェンス―ガバナンス立国を目指して』
(同文舘出版/定価2,600円+税)(同文舘出版/定価2,400円+税)
朝日新聞経済部記者 加藤 裕則
( 56頁)
一人の著者から、コーポレート・ガバナンス(CG)の指針になり得る2冊の本が同時に発売された。
「憂国の会計・監査・ガバナンス」(以下、「憂国」)は、118の論考が5つのカテゴリーに分類されて掲載されている。この10年間、新聞や雑誌で書き続けてきたコラムを再構築したもので、この間に起きたCGに関する事件や不祥事、制度改正などをくまなく取り上げている。企業や関連団体、官庁がどんな対応を迫られ、とってきたのかが手に取るように分かる。
監査等委員会設置会社や不祥事における第三者委員会、会計監査の意見不表明など筆者の問題意識が強く出ているところはあるが、大げさに言えばCGに関する社会人向けの教科書のようだ。...
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