ミニファイル 総会前開示と基準日の後倒し

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有価証券報告書を総会前に開示するには、大きく2つの方法がある。①総会開催日は変えずに、有報の提出日を早めること、②有報の提出日は変えずに、議決権行使基準日を後倒しにして、総会開催日を遅らせることだ。金融庁の連絡協議会では、②の方法が望ましいとの考えが事務局から示されている( No.3685・6頁 )。

背景には、総会前開示を行う企業の多くが①の方法をとっているものの、その多くは総会数日前の開示であり、投資家が求める「総会の3週間~1カ月前の開示」を満たせていないという現状がある。今後もサステナビリティ情報の開示拡充など有報の記載事項は増えていくことが予想されており、有報の提出日を早めることには限界が...