ミニファイル IASBにおけるPPMsの検討

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温室効果ガス(GHG)の排出を巡っては、日本でも排出量取引制度(GX-ETS)が2026年から第2フェーズが始まるなど、動きが活発化しつつある。その会計処理について、日本基準には 実務対応報告第15号「排出量取引の会計処理に関する当面の取扱い」 があり、今後改訂の可能性もあるものの、同実務対応報告で対応可能だ。他方、IFRSにおいてはかつてIFRIC解釈指針第3号「排出権」(2004年公表)が存在したものの、同指針に懸念が示され、2005年に廃止された。

この点、2021年の第3次アジェンダ協議では「排出物価格設定メカニズム」(Pollutant Pricing Mechanisms:PPMs)とし...