ミニファイル 時価評価オプションの適用要件

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ASBJが3月11日に改正した「金融商品会計に関する実務指針」では、上場企業等が保有するVCファンドの出資持分に係る会計上の取扱いを示した( No.3695・2頁 )。一定の要件を満たす組合等への出資について、組合等の構成資産に含まれる市場価格のない株式の時価評価を可能とするものだ。

その要件は、①組合等の運営者が出資された財産の運用を業としていること、②組合等の決算で市場価格のない株式について時価評価していること――の2点。①はいわゆるプロの投資運用者を想定している。市場価格のない株式の評価者には十分な能力が備わっている必要があるとの考えから、組合等の運営者を市場価格のない株式に対する投資を業とし...