<INTERVIEW>武村展英・自民党企業会計小委員長に聞く 今後の会計・開示・監査

  

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自民党・金融調査会は6月、「金融調査会提言2025」を取りまとめた。「企業会計に関する小委員会」に関する章では「のれん」「有価証券報告書の総会前開示・有報と事業報告等の一体開示」「サステナビリティ情報の開示と保証」など幅広い論点が挙がっている。公認会計士でもある武村展英小委員長に提言の背景や考えなどをきいた。

1.小委員長に就任して

――鈴木前小委員長の後任として2025年から小委員長に就任されました。意気込みを教えてください。

提言に記載したように、企業会計小委員会で取り扱う課題は数多くありますので非常にやりがいを感じています。特に、長年課題となっていた有報の総会前開示と一体開示を一歩二歩進めていきたいという思いで小委員長を引き受けました。

2.提言の各論

①のれんの会計基準のあり方

―政府・規制改革推進会議ではのれんの会計処理のあり方が議論されました。また、スタートアップ関連13団体などが財務会計基準機構(FASF)に「のれんの非償却を導入(選択制)」と「のれん償却費の計上区分の変更」を要望しています。

個々の業界団体が、会計基準設定主体に要望を出すことは、言論の自由から妨げられるものではありま...