知っておきたい監査人のための税務知識 第8回 消費税の計算はブラックボックス②

~会計システムで会計仕訳から「売上に係る消費税額」と「仕入れ等に係る消費税額」を集計する~

税理士法人トラスト  足立 好幸

( 20頁)
[監査法人の人]監査補助者:夭山さん、小嶋さん
メンター:勘太郎さん

※連載 第6回 (No.3704)からの続き。

税理士法人事務所

(小鉄が、突然、「あっ、ちょっと待ってください」と言って、席を立つこと1時間)

[小嶋]  おい、夭山。小鉄先生は何やってんだよ。

[夭山]  わからない。

(ここで勘太郎登場)

[勘太郎]  小鉄はしばらく来ないよ。なぜなら、全ての迷惑メールに丁寧に断りの返信をしているからな。

[小嶋]  (この方は突貫小僧・・・勘太郎先生・・・)

[夭山]  勘太郎先生!暇そうなんで、小鉄先生の代わりに消費税を教えてもらってもよろしいでしょうか?

[勘太郎]  わかった。びっしびしびし行くからな!

4 課税売上割合はどのように計算されるのか

[小嶋]  勘太郎先生。第6回の話で、未払消費税等が仮受消費税から仕入控除税額(仮払消費税のうち仮受消費税とぶつけられる金額)を差し引いて計算されることはわかりました。そうすると、仕入控除税額の計算については以下の要素が必要になりますよね。

①課税売上割合

②売上に係る消費税額(仮受消費税)と仕入れ等に係る消費税額(仮払消費税)

[勘太郎]  小嶋の理解のとおりだよ。

[夭山] ...